借りた部屋ではできないこと
賃貸借契約では、通常退去時に原状回復義務があります。借りた時の状態に戻して返すという意味で、借りた人が破損したものは修理する費用を負担します。ただし、原状回復と言っても、経年劣化によるもの、日光による壁や畳などの日焼けなど、通常に生活している範囲での劣化は、借りた側が負担する必要はありません。もちろん自分の不注意で便器を割ってしまったなど、設備を壊してしまった場合は自分で負担する義務があります。こうした修理費は、退去時に直せない場合、敷金から引かれ、敷金で足りない場合には請求がくる場合もあります。つまり、もとに戻せないことは基本的にしてはいけない事になります。
その他にも、ペットの飼育や騒音の禁止などが契約書に盛り込まれていますので、ペットと一緒に暮らしたい時や、楽器の演奏をしたい場合には、それが許可されている物件を探す必要があります。仮にこうした禁止事項に反した場合には、退去勧告が行われます。正当な理由あっての退去勧告は、もちろん大家さん側がら契約を解約できますから、禁止されている事はできません。
賃貸住宅に住んでいる間、大家さんが気にするのは、近隣とトラブルを起こす人や、家賃の滞納をする人です。隣近所に迷惑をかければ、隣の人が嫌がって引っ越してしまい、大家さんが経済的な損失を被ることもありますし、家賃滞納ももちろん損失となります。部屋を勝手に改装して部屋や建物を破損したり、人に迷惑をかけることをしなければ、つまりは常識的に生活していれば問題となることはない筈です。
ですが、不動産もいろいろな物件があって、ペット可物件は珍しくありませんし、中には原状回復義務のない物件もあります。例えば近々取り壊し予定があるため、好きにリフォームしてもいい物件や、古い建物を大家さんがお金をかけてリフォームしない代わりに、住む人の自由に改装できる物件などです。賃貸で自由に改装したい場合は、こうした物件を探してみるのもいいでしょう。