せめてブレーカーくらいは上げられるように
ブレーカーが落ちたら、上げる、これは知っている人にとっては常識ですが、中には電気がつかなくなった理由や、ブレーカーの上げ方が分からない人もいます。これは家族が多く、役割分担がはっきりしている家庭に育った人の場合が多いようです。
ほとんどの人は当然知っているのですが、念のためブレーカーの上げ方をおさらいしてみましょう。ブレーカーは、一定の負荷を超える電流が流れた場合に、電気を遮断するためのものです。このため、アンペア数の小さい契約をしている部屋では、ちょっとした電気の使い過ぎでブレーカーが落ちる場合があります。通常、賃貸物件のブレーカーは、玄関土間の付近にあります。下駄箱の上や壁などに設置されていることが多いので、念のため普段から確認しておきましょう。
電気の使い過ぎによってブレーカーが落ちた場合は、まず家電製品のスイッチを切ってコンセントを抜いてからブレーカーを上げて下さい。心当たりがなければ、漏電の可能性もありますので、すべての家電製品のコンセントを抜いてから上げるようにしましょう。もっとも怖いのは漏電による感電事故や火災です。漏電の原因はおもに3つです。一つ目は絶縁体の劣化や破損によるもので、コンセントの上に重い物を乗せていた場合や、ネズミや害虫にかじられて破損する場合もあります。水漏れによるものもかなり危険です。もっとも感電しやすい漏電で、場合によってはショック死の危険もあります。また、ホコリがたまりトラッキング現象を起こす場合もあります。長い間、コンセントに指しっぱなしの家電製品はたまに外して掃除しましょう。何も電気を使っていない状態でもブレーカーが落ちるのあればブレーカーの故障の可能性もあります。この場合は、すぐに電力会社へ連絡しましょう。
ブレーカーがあげられるようになっても、もちろん一人暮らしのスキルにはほど遠いと言えるでしょう。ブレーカー以外に知っておきたいのは、トイレや洗面台についている止水栓の閉め方です。深夜に水漏れになり、業者に頼むと応急処置と修理の2回分の料金になり、パッキン交換レベルで数万円かかる場合もあります。器具の止水栓はたいてい配管についた、丸い形で、マイナスドライバーで回せる形になっています。とりあえず水を止めることさえできれば、わざわざ出張料金を支払って、夜は修理できないなんてことにはなりません。
その他にも、1人暮らしとなると家事や防犯、病気やけがも1人で対処する必要があります。そして新聞や宗教勧誘などにも1人で対処しなければいけません。最初の1人暮らしで全部をいきなり覚えることは大変ですが、全て自分のためなのですからがんばってくださいね。